瞑想なんて無駄だと思っていたわたしの変化
瞑想、いいって言われていますよね。ここ数年、とても流行っているように感じます。わたしも最近ハマっています。
でも実はわたし、初めてすすめられた時は「瞑想なんて無駄」と思っていました。
瞑想との出会いは、もう20年近く前のことです。
当時はメンタル疾患で心療内科に通っていたのですが、その時の先生にすすめられたのが最初でした。
「瞑想、いいよ。あなたの症状にあってると思うから、やってみたら?」
今思えば、最先端の研究結果を勉強し、わたしの症状と照らし合わせ、効果があるだろうと思ったからこそすすめてくれた、いい先生だったのでしょう。
けれどその時のわたしはそんなことも知らずに言いました。
「なにも考えないでじっとしているとか無理です。できません」
そして、心の中ではこう思っていました。
『そもそもなにも考えないで解決できる問題なんてない。問題が山積みだからこうしてクリニックにも通っているのに…わざわざ考えない時間を作る瞑想なんて無駄だ。まあどうせできないんだし、やる意味なんてない』
人の教えをまったく聞かない人間でした。その時は精神的にすり減っていたというのもあるのですが、なによりも想像力が不足していたのでしょう。今思い出してもお恥ずかしい限りです。
けれど数年後、「『できない』『無理』だからこそ練習するんです。できるようになるために」という意見を聞いてハッとしました。
この言葉に出会ったのはDAIGOさんの動画でした。どの動画かは忘れてしまいましたが、DAIGOさんは「どうせできないんだからやっても無駄って言うけど、だからやるんでしょうが」とおっしゃっていて、わたしの価値観は180度変わりました。
頭の中にあった「無駄」という言葉は、たちまち「効率的な思考」ではなく「恥ずかしい思考」に変わったのです。
そうか、できないから挑戦するんだ。
最初にやるときは、できなくてもいい。
そう思えたのは救いでした。完璧主義なところがあるので、今でも時々、うまくできないならやらない方がいいかも、と思うことがあります。でもそういうときには、いつもこう思うのです。
うまくできなくて当たり前。やる、という練習が足りていないだけ。うまくできなかったら、やればやるほど、どんどんできるようになる。できるようになっていくことを観察するのは、ぜったい楽しい。
これはわたしにとって、非常に大きな意識改革でした。
瞑想の効果とやり方を調べた。でもやっぱり実践は難しかった
同時に、瞑想で得られる効果、考えないことによる思考の空白がひらめきを生む、という話。このあたりの知識を入れたら、瞑想を「無駄」だと感じる感情面も納得させられるようになりました。
となると今度は、「瞑想、やってみるか」となるわけです。
けれどもちろん、うまくいきません。
5分もやったら雑念だらけです。3分でも集中できたらいい方です。
まずは5分からでもやろうよ、と言われているので、5分なら簡単にできる時間なのでしょう。
けれどわたしは5分も集中できないのです。さすがに短い。
やっぱり向いてないのかな、と挫折しかけました。
どんどん上手くなるのが楽しみとはいえ、昨日はうまく集中できたのに今日はぜんぜん集中できない、みたいなことが何度も続くと自分の集中力のなさと向き合う気力が萎えてしまい、しばらくやらない期間もありました。
けれど瞑想ほど手軽にできて、科学的効果が実証されていることは多くはありません。
こんなに簡単な方法で集中力や心の平穏という自分の欲しいものが手に入るのなら絶対マスターしたい、と思い、また挑戦してゆく…そんなことを繰り返して来ました。
厚生労働省eJIM | 瞑想[各種施術・療法 – 一般]
近年の脳科学研究では、瞑想が脳の構造や機能に実際に変化をもたらすことが明らかになっています。例えば、米国国立補完統合衛生センターの大規模研究では、マインドフルネス瞑想が従来の医学的治療と同等の効果を示すことが実証されています。
【発見】ランニング後の瞑想で、「呼吸に集中する感覚」を掴んだ
何度も挑戦と挫折を繰り返し、最近、ようやく気づきました。
深い呼吸をすると、他のことを考えられなくなる、と。
いっぱい息を吸おう。いっぱい息を吐こう。もっともっと吸って、もっともっと吐いて…と考えていると、他の思考はできなくなるのだ、と。
こんなこと、知識としては知っていたことです。呼吸に集中するといい。瞑想の指南書にいくらでも載っていることです。
けれど、実感としてそれがわかったのは初めてでした。
どうやって実感したかというと、ランニング後に瞑想をするようにしたからです。
ランニング直後の息が上がっている時に瞑想をすると、呼吸を整えるために呼吸に集中せざるを得ないからです。
この方法で、わたしは瞑想をようやく「できた」と思えるようになりました。
ちょっとずるい気もします。そんなの呼吸を整えるための身体反応が起きてる間に瞑想をしている気になっただけだよ、と思ったりもします。
けれど、このように『そうならざるを得ない』状況を作って、擬似的にでも『できた』感覚がわかると、今度は意識的にその状況を作れるようになるのです。これ、マジです。
瞑想がうまくいかないとき、まずは「ずるい」方法から試してみよう
瞑想、うまくかないな、と思って悩んでる方。
コツを掴みたいと思っている方。
ぜひ、有酸素運動などの息が上がる活動をした直後に試してみてください。
呼吸に集中する感覚、きっとつかめると思います。
※メンタルヘルスの治療を受けている方は、瞑想を始める前に必ず担当医師にご相談ください。瞑想は医学的治療の補完として行うものであり、治療の代替ではありません。